日々進化が続くゲーム業界では、常にエキサイティングで前例のない面白さに満ちた作品が求められています。その期待に応える重要な存在が「ゲームプログラマー」です。
自ら携わった作品が世に出て、多くのユーザーに喜ばれる瞬間の達成感は、何物にも代え難いものとなるでしょう。しかし、その一方で過酷さから「ゲームプログラマーはやめとけ!」と言われることも少なくありません。
では、本当にプログラマーはやめた方がよいのでしょうか。そこで今回は、プログラマーがきついと言われている7つの理由、やり甲斐、プログラマーとして活躍している人の共通点について解説します。
こちらの記事でゲームプログラマーの仕事内容、将来性について詳しく解説していますので併せてご覧ください。
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ゲームプログラマーがきついと言われる7つの理由
ゲームプログラマーがきついと言われる主な理由は以下です。
- リリースに合わせるためとにかく激務
- 仕様変更やバグ対応でイレギュラーな対応が強い
- 新たな知識とスキルを習得しなければならない
- ユーザーからの厳しい評価がダイレクトに伝わる
- 人間関係のストレスが多い
- 自分好みの開発ができるとは限らない
- ゲームを純粋に楽しめなくなることがある
それぞれについて詳しく解説します。
こちらの記事でゲームプログラマーのおすすめ転職先について詳しく解説していますので併せてご覧ください。
リリースに合わせるためとにかく激務
ゲームプログラマーの仕事は肉体的にも精神的にも相当なハードワークが求められます。通常、リリース時期が厳密に決まっているため、そのスケジュールに間に合わせることが必要となります。
また、多くの場合、非常にタイトなスケジュールが組まれているため、納期直前には残業や休日出勤が珍しくありません。
これらの状況が長期間続くと運動不足や偏食、暴飲暴食、睡眠不足などが重なり、心身ともにかなり疲弊することがあります。特に慣れていない場合は、このようなハードな労働がトラウマとなり、「きつい」と強く感じることもあるようです。
納期に間に合えば良いですが、万が一遅れた場合は責任を問われることもあります。このようなプレッシャーは誰にとっても容易に耐えられるものではありません。そのため、経験者はゲームプログラマーを目指そうとする人に「やめとけ」と言いたくなることもあるでしょう。
仕様変更やバグ対応でイレギュラーな対応が強い
ゲームプログラマーの仕事は、激務の中で途中で仕様変更があったり、リリース前のテストでバグが見つかれば迅速かつ確実な修正が求められます。
さらに、リリース後にはユーザーからバグの指摘やUIに対する不満が寄せられることも珍しくありません。その結果、昼夜・休日に関係なくイレギュラーな対応が必要になり、「きつい」と感じることがあります。
新たな知識とスキルを習得しなければならない
ゲームの世界は常に絶え間なく進化を遂げており、トレンドも頻繁に変わります。そのため、常にプログラミング言語やフレームワークを習得したり、新しいハードウェアの知識やビジネススキルをアップデートする必要があります。
自分が得意な分野ならまだしも、興味のない知識やスキルの習得を強く求められたり、新しいトレンドに追いつけなかったりすると、それが「きつい」と感じられることもあります。
こちらの記事でゲームプログラマーの実力を示すためのおすすめ資格について詳しく解説していますので併せてご覧ください。
ユーザーからの厳しい評価がダイレクトに伝わる
ゲームが一度リリースされると、多くのユーザーからのフィードバックが殺到します。わずか24時間の間にも酷評や厳しい指摘が寄せられることもあります。
その中には辛辣なコメントや細かな点への批判が含まれることも珍しくありません。さらに、SNSを通じてネガティブな意見が拡散されるため、批判の波が瞬く間に広がることも覚悟しなければなりません。
プレイヤーとしてゲームに不満を抱いた経験を持つ人であっても、ゲームプログラマーとして批判を受ける立場に立つことは、予想以上につらさや悔しさがあります。とくに経験が浅い場合は、厳しい評価が次々と寄せられることに耐えきれずに「きつい」「やめたい」と感じることもあるようです。
人間関係のストレスが多い
ゲームは、ゲームプログラマーだけの力で開発できるものではありません。ゲームディレクターやシナリオライター、デザイナー、サウンドクリエイターなど、さまざまな人たちとの協力で成り立っているのです。
個性が強いクリエイターやディレクターも多く、実績や経験がある人はプライドも人一倍強いケースが少なくありません。それにより、実力以上のパフォーマンスや技術的に困難な要求を求められることもあり、人間関係のストレスを抱えることになります。
ゲームに限らず、エンジニアを目指す人も、自分なりのこだわりが強い職人タイプが多く、無理な指示には反発心を抱くことがあります。そのため、現状を受け入れることが困難になり、メンタル的に続けられないと感じるケースもあるようです。
自分好みのゲーム開発ができるとは限らない
自分が作りたいゲームを理想通りに開発できるゲームプログラマーは、ほんの一握りです。実際には「理想通り」な状況にならないと考える方が現実的かもしれません。
ゲームを開発する上で、ユーザーの要望に応えなければ収益化も難しいですし、自分の好みがトレンドからかけ離れている場合は開発の許可も予算も得られません。特に経験が浅い場合は、自分の好みを無視した業務を強制的に与えられ、それをこなさなければ次の仕事すらもらえなくなる可能性もあります。
こうしたケースが何度か続くと、「自分がなぜゲームプログラマーになったのか」という疑問が頭をよぎり、「きつい」と感じてしまうこともあるのです。
ゲームを純粋に楽しめなくなることがある
多くのゲームプログラマーは、元々ゲーマーであり、ゲームが好きな人たちが多いです。しかし、プログラマーとして働くようになると、ゲームを純粋に楽しむことよりも、開発者の視点で見るようになります。
例えば、「もっとこうすればもっと面白くなるのに」という不満を抱くこともありますし、「この演出はどのようにして実現しているのだろう」と自分の技術では追いつけないような要素に興味を抱くこともあります。その結果、ゲームを純粋に楽しむことができなくなってしまうこともあります。
ゲームプログラマーの5つのやり甲斐
たしかにゲームプログラマーはきつくて、だれもが務まる仕事ではないかもしれません。しかしその反面、大きなやり甲斐があるのも事実です。続いては、ゲームプログラマーのやり甲斐を紹介します。
世界で活躍できるチャンスが広がる
ゲームはユニバーサルなエンターテイメントであり、国籍や文化、言語を超えて人々に喜びをもたらします。また、ゲーム開発はグローバルなフィールドであり、そのスキルと経験は国境を越えて高く評価されます。ゲームプログラマーとして働く醍醐味は、まさにその点にあります。
開発したゲームが世界中の人々に楽しんでもらうことを考えると、その達成感は計り知れません。世界からのフィードバックを聞くたび、違いを創造し、人々の生活にポジティブな影響を与えていることを実感できるでしょう。
また、ゲーム開発はグローバルなフィールドです。特にブロックチェーンやNFTのような新たなテクノロジーを活用したゲーム開発のスキルを持つプログラマーにとっては、世界中どこでも活躍の場を見つけることができます。海外のゲーム開発スタジオで働くことは、新たな視点を持つことができ、さらに広範なユーザーに対する理解を深める機会となります。
こちらの記事でゲームプログラマーの年収を上げる方法について詳しく解説していますので併せてご覧ください。
ゲーム開発技術は他分野でも活用可能
ゲームプログラミングは非常に幅広いスキルセットを必要とする一方で、それらのスキルは他の技術分野にも活用可能です。これは、ゲームプログラマーのキャリアパスが多様であることを意味し、大きなやりがいとなります。
例えば、ゲーム開発では以下のような多種多様な技術が求められます。
- 効率的なアルゴリズムの設計
- 高度なデータ構造の理解
- 3Dグラフィックスや物理シミュレーションのための数学的知識
- リアルタイムのネットワーク通信
- UI/UXデザイン
- ブロックチェーン、NFTの開発スキル
上記の知識や技術は、ゲーム開発の枠を超えて、ソフトウェア開発、データサイエンス、仮想現実(VR)/拡張現実(AR)開発、AIや機械学習の分野などでも活用可能です。
また、新たな技術領域、特にWeb3、GameFiのような新しい分野でのスキル習得は、他の職種への転職や転業のチャンスを広げます。例えば、NFTを活用したデジタルアートのマーケットプレイスや、ブロックチェーンを活用したサプライチェーン管理のソリューションなど、今後のデジタル経済を牽引する様々な分野でもゲーム開発スキルは大きな価値を持つでしょう。
こちらの記事でGameFiの仕組み、将来性について詳しく解説していますので併せてご覧ください。
達成感が大きい
数々のプロセスを経て初めて世の中にリリースできた作品は、まるで我が子のように大切で愛おしく感じられるでしょう。一つのゲームコンテンツを完成させるには、さまざまな工程を経る必要があります。
地道なプログラミング作業から始まり、仕様変更やバグ修正などがあります。そして、時間をかけて作り上げた作品でも他のクリエイターやクライアントから賛同が得られなければ、何度もの作り直しを余儀なくされることもあるでしょう。
そういった苦労を経て完成された作品は、まるで我が子のように達成感を与えてくれるでしょう。その達成感は何物にも代え難く、このような感動を得るために頑張るプログラマーは数多く存在します。
独自色を出す楽しみがある
自分の思い通りのコンテンツを手がけることはそう簡単ではありません。しかし求められた業務の範囲内で工夫を凝らしたり、独自色を込めた演出をしたりすることは十分に可能です。
そういった作品が実際にリリースされると、ゲームプログラマーならではの満足感を得ることができるでしょう。
ユーザーから喜んでもらえる
自身が手がけたゲームをユーザーが遊んで喜んでくれる姿を見ることは、ゲームプログラマーとしてのやりがいを感じさせます。ユーザーと楽しみを共有し、収益化を果たすことで、プロとしての醍醐味を味わうことができるのです。
さらにヒットすれば、ファンがコミュニティを作りコンテンツを育ててくれるという例も少なくありません。このような状況になると、まさにゲームプログラマー冥利に尽きると言えるでしょう。
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ゲームプログラマーとして活躍している人の共通点
ゲームプログラマーとして長く活躍している人たちには、いくつかの共通点があります。それらについて詳しく解説しましょう。
無類のゲーム好き
ゲームプログラマーとして活躍しているエンジニアの多くは無類のゲーム好きです。彼らはゲームプログラマーである前にゲームプレイヤーです。
幼少の頃や思春期に深い愛着を持った作品があり、いつか自分もこれを越える傑作を世に出したいという大きな志をもっています。そういった人たちは少々の壁が立ちはだかってもくじけず、理想のゲームを作ろうと努力します。
知識とスキルのアップデートが苦にならない
長くプログラマーとして活躍している人々は、常に新しい情報や革新的な技術にアンテナを張っています。そして、自分の知らない知識やスキルを習得する意欲が非常に強いです。この姿勢が新たなやり甲斐のある仕事につながっていると言えるでしょう。
素直で謙虚
新しいトレンドに常に追いつこうとする人は、素直で謙虚な性格の人が有利です。どれだけ素晴らしいヒット作を世に送り出しても、リリースされるとすぐに過去のものとなり、新たなコンテンツの開発競争が世界中で繰り広げられます。ゲーム業界では、自分の知らない情報や考え方、ノウハウを素直に学び取る姿が大切です。
時には、自分より若い、または経験の浅いエンジニアからも学ぶ姿勢を持つことが重要です。プライドを捨てて謙虚な姿勢を持つことが、長期的に成功する秘訣と言えるでしょう。
ユーザーを喜ばせたい気持ちが強い
長く活躍するゲームプログラマーは、何よりもユーザーを喜ばせたいという情熱があります。現在、数多くのゲームが市場にあふれている中で、多くのユーザーを満足させるゲームを作ることは容易ではありません。
しかし、その壁を乗り越えてでもユーザーを喜ばせたいという気持ちの強い人が、ゲームプログラマーとして成功し続けているのです。
ユーザーの「声」を励みにしている
ユーザーが喜んでくれている姿を目にすると、それが最大の励みとなり、更なる開発への原動力になります。
ゲームユーザーの中には、熱心なファンが多く存在します。ゲームがリリースされると、そのコンテンツのどこが素晴らしいかについて、SNSやYouTubeで熱く語ってくれたり、応援してくれたりします。その情熱に感化され、次のコンテンツへの開発意欲が高まります。
ゲームプログラマーでよくある質問まとめ
- ゲームプログラマーがきついと言われる理由は?
-
ゲームプログラマーがきついと言われる理由は、主に以下の7点です。
- とにかく激務である
- イレギュラーな対応が強いられる
- 新たな知識とスキルを習得しなければならない
- ユーザーからの評価が厳しい
- 人間関係のストレスが多い
- 自分好みの開発ができるとは限らない
- ゲームを純粋に楽しめなくなることがある
詳しくはこちらにジャンプ。
- ゲームプログラマーのやり甲斐は?
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ゲームプログラマーのやり甲斐は以下があります。
- 世界で活躍できるチャンスが広がる
- ゲーム開発技術は他分野でも活用可能
- 達成感が大きい
- 独自色を出す楽しみがある
- ユーザーから喜んでもらえる
詳しくはこちらにジャンプ。
まとめ
「ゲームプログラマーはきつい」というのは、決して間違いではありません。激務に加えて厳しい批判を受けたり、人間関係にストレスを感じたり、理想とは程遠い仕事にする必要があったりするでしょう。
しかしその一方で、開発が成果を結んだ瞬間の達成感は何よりも大きいです。ユーザーの喜びの声は大きな励みとなり、「ゲームプログラマーになって良かった」と思えるでしょう。重要なのは、自分が何を目指し、どのような努力をするのかをしっかり持っていることです。
もしゲームが好きで、多くの人を喜ばせることに情熱を燃やせるなら、ゲームプログラマーを目指してみることをおすすめします。
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