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Unityライセンスの選び方!料金・個人と企業の利用条件、メリット・デメリット徹底解説!

Unityのライセンスはどれを選ぶべき?料金や利用条件、メリット・デメリットを徹底解説!

ゲーム開発システムの最大手である「Unity(ユニティ)」。Unityには様々なライセンス(プラン)が用意されており、用途に合わせてライセンスを選ぶことができます。

しかし、ライセンス名の変更があったり、利用条件が決まっていたりするため、ライセンス選びから苦戦される方が多くいます。

本記事では、Unityのライセンス5種類の利用条件、メリット・デメリットを徹底解説します。各ライセンスの特徴を詳細に解説しておりますので、ご自身がどのライセンスを利用すれば良いかを知ることができます。

こちらの記事でUnityの基本的な仕組み、人気の理由について詳しく解説していますので併せてご覧ください。

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目次

Unityのライセンスは5種類・製品レベルは4種類

Unityのライセンスは6種類・製品レベルは4種類
出典:Unity Industry

Unityのライセンスには以下があります。

  • Unity Personal
  • Unity Pro
  • Unity Student(機能はUnity Pro同等)
  • Unity Enterprise
  • Unity Industry(Unity Enterpriseを含むパッケージ)
  • Unity Plus2023年に新規契約廃止

製品のレベルとしては4種類あり、Unity StudentとUnity Industryは購入者属性を絞った製品です。

各ライセンスの料金

価格から考えると、個人で利用するのであれば、無料のUnity Personal、企業で利用するならばUnity Proとなるでしょう。

価格差にも現れている通り、商業用で売り出すようなゲーム開発をしたいのであればUnity Pro相当のシステム導入が必須となります。しかし、個人の趣味でゲーム制作をするレベルであれば、無料で利用できるUnity Personalでも十分でしょう。

2023年価格体系変更の騒動

2023年9月、Unity Technologiesはゲームエンジン「Unity」の新しい価格体系、「Unity Runtime Fee」を発表しました。

Unity Runtime Feeは、Unityで開発されたゲームのインストール回数に基づいて手数料を請求するもので、開発者コミュニティから大きな反発を受けました​​​​​​。特に、Unity Personalを含むすべてのユーザーに適用され、ゲームのインストールごとに手数料が請求されることから「無料プランのユーザーにも不当な負担を強いる」との声が上がりました​​​​。

開発者コミュニティからの反発を受けて再変更で決着

Unity Runtime Feeの問題の決着は、開発者コミュニティからの強い反発を受けてUnityが行った一連の修正によって達成されました。要旨としては、大規模な商業的成功を収めているゲームのみをターゲットにする形で落ち着きました。主な修正点は以下の通りです。

  1. Unity Personalは対象外: 無料プランであるUnity PersonalをRuntime Feeの対象外としました​
  2. 既存バージョン制作のゲームは対象外: 2024年にリリース予定の次期メジャーバージョン「Unity 2023 LTS」を用いて制作されたゲームのみがRuntime Feeの対象とされ、既存バージョンで制作されたゲームは対象外となりました​
  3. 収益とエンゲージメントの閾値設定: Runtime Feeが適用される条件を、ゲームの過去12カ月の総収益が100万ドル以上で、かつ初回エンゲージメントが100万回以上に達した場合に限定しました​​​​​
  4. 支払い方法の選択制: 開発者は、「初回エンゲージメント数に基づく金額」または「総収入の2.5%」のいずれか低い方を支払う選択ができるようになりました​​​

これらの修正により、Unityは開発者コミュニティの懸念をある程度払拭し、元の計画よりも開発者にとって負担が少ない形でRuntime Feeを導入することに成功しました。

一連の動きは、ゲーム開発業界における技術提供者とその利用者間の複雑な関係を示し、業界全体に対する重要な教訓となりました。

Unity Personalは無料で利用できるライセンス

Unity Personalは、Pro(や旧Plus)に比べると一部機能は制限されますが、無料で利用できるプランです。ゲーム開発を体験してみたいと考えている方や、ゲーム開発初心者~中級者の方におすすめのプランです。

月額:無料

Unity Personalの利用条件

Unity Personalは、資金調達額と年間売上金額の合計が10万ドル(約1,300万円)以下の企業や個人向けの無料プランです。フリーランスや個人事業主に魅力的でしょう。しかし、資金調達額や年間売上金額が大きい企業には適用されません。

企業でUnityの導入を検討している場合は、資金調達額と年間売上金額が購入条件に当てはまるか確認してみてください。もし条件を満たしていない場合は、Unity Pro以上の有料プランの導入を検討する必要があります。

Unity Personalのメリット

Unity Personalの最大のメリットは、無料でゲーム開発ができることです。制限されているのは一部の高度な機能だけで、基本的な機能は十分に揃っています。

個人が趣味で使う範囲であれば十分に使いこなせるほど豊富です。例えば、高度なシェーダーやエフェクトの制御が制限されていますが、初心者にはそれほど必要ではありません。

初心者にはまずUnity Personalを試してみることをおすすめします。基本的な機能を習得し、より高度なゲーム開発に興味が出てきたら、有料プランへのアップグレードを検討するのが良いでしょう。

Unity Personalのデメリット

出典:Unity マニュアル

Unity Personalの主なデメリットとして、高度な機能が制限されていることと、スプラッシュスクリーン(ゲーム起動時のローディング画面)がカスタマイズできない点が挙げられます。この制限により、プロフェッショナルなゲーム開発には不向きですが、初心者には十分な機能でしょう。

Unity Personalで制限されている主な機能は以下の通りです。それぞれの機能があると、ゲーム開発がより円滑に進み、質の高い作品が生まれることでしょう。

スクロールできます
制限されている機能内容
スプラッシュスクリーンのカスタマイズカスタマイズ不可
カスタマーサービスコミュニティフォーラムのみ
ゲームプラットフォームへの展開クローズドプラットフォーム(Nintendo Switch、PlayStation、Xboxなど)への展開は不可
コラボレーションツールとの統合1つのみ

ただし、Unity Personalでは同時接続プレイヤーが平均50人までと制限されています。そのため、大規模なオンラインゲームを開発したい場合には向いていません。このような場合は、Unity Proのような有料プランを検討する必要があります。

スプラッシュスクリーンが独自のロゴやデザインにできないのは、ゲームのオリジナリティが損なわれる可能性があります。これらの機能が必要な場合は、Pro以上のライセンスを検討することをおすすめします。

初心者にはまずUnity Personalを試すことをおすすめします。高度な機能が必要になった際には、有料プランにアップグレードを検討してみてください。

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Unity Proは事業用にも利用できるライセンス

Unity Proは、ゲーム製作のプロのためのライセンスで、企業でのアプリ開発やソフト制作にも利用できるスペックを有しています。本格的なゲーム開発を企画している企業は、Unity Pro以上のライセンスを取得するようにしてください。

月額:24,240円(年額267,960 円)

Unity Proの利用条件

資金調達金額と年間の売上金額の合計が20万ドル(約2,600万円)以上ある企業がUnity Pro以上のライセンスを取得できます。

Unity Proのメリット

Unity Proでは、Unity Personalに比べて優れた以下のサービスが付いています。

  • ゲームコンソール(Nintendo switch・Play Station)への展開
  • AR/MR のための Unity Mars オーサリングツール
  • Havok Physics for Unity(物理シミュレーション)
  • カスタマーサービスの優先
  • パートナーアドバイザー

本格的にゲーム開発をするには欠かせないツールが多数搭載されているため、プロジェクトチームや会社でのゲーム開発を行う際にはPro以上のライセンスを取得してみてください。

Unity Proのデメリット

Unity Proのデメリットは、旧Unity Plusに比べて高額になる点です。Unity Plusと年会費で比較しても、48,395円から267,960円とほぼ6倍になります。Plus(2023年に廃止)がない現状では、無料のPersonalからステップアップする際のハードルを高く感じる方も多いかもしれません。

学生はUnity Proの機能を「Unity Student」プランで利用できる

Unityは、学生向けの無料プラン「Unity Student」を提供しています。このプランでは、以下の高等教育機関に在籍している学生が対象となります。

  • 高校生
  • 大学
  • 大学院
  • 短期大学
  • 高等専門学校
  • 専門学校(専修学校専門課程)

Unityは、商用で使われるUnity Pro(年間267,960円)と同等の機能が無料で提供されます。ただし、卒業後は別のプランに移行する必要があります。学生であれば、まるで一流シェフのキッチンを無料で使えるかのような魅力的なプランです。

Unity Enterpriseはオーダーメイドシステムを利用できる

Unity Enterpriseは、オーダーメイドシステムを利用できるライセンスです。ゲーム開発以外の分野でも活用されています。料金はオーダーメイドの内容によって異なります。

Unity Enterpriseの利用条件

資金調達金額と年間の売上金額の合計が20万ドル(約2,600万円)以上ある企業は、Unity ProまたはUnity Enterprise以上のライセンスを取得する必要があります。

Unity Enterpriseのメリット

Unity Enterpriseが最も優れている点は、企業のニーズに応じてカスタマイズできることです。もともとゲーム開発の目的で開発されたUnityですが、Unity Enterpriseではゲーム開発以外の業界にも対応できるようカスタマイズされた環境が提供されています。

例えば、自動車業界であればシミュレーションやVRによるデザインレビューが可能であり、建築業界では建物の3Dモデルを作成してプロジェクトの進行状況を把握できます。このように、Unity Enterpriseは多様な業種で活用できる技術が搭載されています。

Unity Enterpriseのデメリット

Unity Enterpriseのデメリットは、価格が事前に分からないことです。カスタマイズ内容によって価格が変わるため、概算を見積もることができません。

ただし、Unity Enterpriseはさまざまな業種で活用できる技術が搭載されているため、企業にとって十分に価値があると言えます。価格やカスタマイズについては、Unityに問い合わせて確認することが必要です。

事業利用パッケージ「Unity Industry」

ゲーム開発以外の分野でもUnityを活用したい場合は、「Unity Industry」プランがおすすめです。Unity Industryは、製造業、インフラ、エネルギーなどの企業がリアルタイム3Dアプリケーションを開発・展開するために活用できる最適な製品・サービス群で、以下の製品が含まれます。

  • Unity Enterprise
  • Industry Success:専門家によるトレーニングとサポート
  • Pixyz Plugin:40種類以上の3D、CAD、BIMファイルを取り込むことができる
  • Unity Mars:ARアプリケーションを効率的に作成できる。
  • Unity Build Server:オンプレミス環境構築ソリューション

例えば、自動車や建築、エネルギー分野の開発で役立つように、3DやCADデータを扱う特化した機能が提供されています。

Unity Industryプランを検討することで、さまざまな産業分野での開発が実現可能となります。Unityの3DやCADデータを利用することにより、ゲーム開発以外の産業分野でUnityを役立てることが可能です。

旧Unity Plusに関する補足的説明

もともとPersonalとProの中間に位置していたUnity Plusは、2023年9月12日をもって新規契約が停止されています。期間限定で、Unity Plusの価格のままでUnity Proに1年間アップグレードすることが可能などの救済プランが発表されています。

Unityのライセンスでよくある質問まとめ

Unityのライセンス種類は?

Unityのライセンスには以下があります。

  • Unity Personal
  • Unity Pro
  • Unity Student(機能はUnity Pro同等)
  • Unity Enterprise
  • Unity Industry(Unity Enterpriseを含むパッケージ)

製品のレベルとしては4種類あり、Unity StudentとUnity Industryは購入者属性を絞った製品です。詳しくはこちらにジャンプ。

まとめ|Unityのライセンスは用途に合わせて選ぼう

本記事では、Unityのライセンスについて解説してきました。

どんな人に向いているかを以下にまとめます。

  • 趣味でのゲーム作りであれば無料の「Unity Personal」
  • プロとしてゲームを開発するなら「Unity Pro 」
  • 本格的な事業で利用するなら「Unity Enterprise」

各ライセンスの特徴は本記事で解説しておりますので、選択する際はぜひ参考にしてください。

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